Geochemical Journalに共著論文が掲載されました。
白亜紀の南仏のセクションと中新統女川層のケロジェンを比重分離し, 熱分解産物の組成を比較した結果になります。比重分離で分画された各画分のケロジェン組成と熱分解産物の組成から含まれる高分子構造について議論しています。
筆頭著者の佐久川さんは私の北大時代の研究室の後輩で,学部から修士にかけて行ったデータをまとめたものの一部になります。
有機溶媒で抽出可能な遊離態バイオマーカーと異なり,高分子構造であるケロジェンは顕微鏡を用いて”形”が認識できるため,形態観察による組成と化学組成を紐づけて議論できるところが魅力的です。本研究では比重分離を用いることでbulkと分画後の結果を比較しているところがミソかなと思っています。
詳細は論文を参照ください。
Gen Sakugawa, Masashi A. Ikeda, Takuto Ando, Reishi Takashima, Hiroshi Nishi, Ken Sawada (2024): Evaluation of fossil geomacromolecular sources by the pyrolysis of density fractions of kerogens from Cretaceous and Miocene organic-rich marine shales. Geochemical Journal, 58(4), 138-154. https://doi.org/10.2343/geochemj.GJ24012